JR九州は九州の観光資源

観光資源とは
観光資源(かんこうしげん)とは、人々をその地域へ観光に惹きつけ、地域の経済的・文化的活動を活性化させる源となる対象物や要素のことです。
単に「そこにあるもの」ではなく、「観光客がわざわざ訪れたくなるような魅力」を持ち、かつ観光振興のために活用できるものを指します。
鉄道も観光資源になりうるのですが
黒部峡谷鉄道や嵯峨野のトロッコ列車は、自然の景観を楽しむことで観光鉄道化しています。
SLも観光列車として活躍していますが、懐かしさやロマンを感じるからでしょう。
でもJR九州の観光列車は日本の鉄道の観光列車の中でも「異質」といえるほど際立った個性を持っています。
だからこそ観光資源になりうる存在なのです。
また日本の多くの観光列車はJR九州の観光列車と同じDNAを持っています。
日本国内の至る所にJR九州の車両デザインを一手に引き受けてきた水戸岡鋭治さんが鉄道会社からオファーを受けてデザインしたがゆえのことですが
JR九州も水戸岡さんを囲っておけば、独り占めできるというのに懐が深いというのはこういう事を言うのでしょうか
でも全国の観光列車で使われているものは、元々はJR九州の観光列車発祥のもので、オリジナルはJR九州にあります。
でも和歌山電鐵のたま電車ミュージアム号には驚きました。
本物を見たければ九州に行かなければ見られません。
だから私は九州に通うのです。
九州の観光資源JR九州
JR九州の何が魅力かというと
- 水戸岡鋭治氏を起用したこと
- 鉄道会社という枠を超えた多角経営
- 「乗ることが目的となる」D&S列車
- 逆境を跳ね返す企業風土
1.水戸岡鋭治氏を起用したこと
今までの鉄道車両とは、まず色使いが全く違う。
白・赤・黒・青のようなインパクトのある色を使っている。
787系のメタリックグレーもかっこいい色です。
ソニックの青にしても885系の白にしてもとてもきれいでインパクトがあります。
ゆふいんの森のモスグリーンはまさに森の色、ゆふいんの森の車内は外から見ると木の色に見えて見事に森のイメージと重なります。
それに或る列車のゴールド!
高貴な色と言ったらゴールドで決まりですが、ゴールドを採用するなんて斬新です。
そして極めつけは古代漆色、ななつ星in九州の色ですが、漆と日本人の関係は古く9000年前から日本人は漆を使っていたようです。
漆器の色として日本人には身近な存在なのですが、不思議な色です。
ワインレッドよりも黒みがかって、列車の前に立つと鏡面仕立てで触りたいけどおいそれと触るわけには行かない不思議な感じのする色です。
古代の日本文化において、漆とその色は単なる塗料ではなく、呪術的な意味を持つ重要な素材だったそうなので納得です。
アクアエクスプレス、レッドエクスプレスは元々あった車両をリニューアルという形で背剤んしたのですが、787系で初めて新車を1からデザイン、初めて鉄道車両を1からデザインされたとは思えないような完成度でした。
この列車は数々の賞を取って世間からも注目されて、水戸岡鋭治さんはJR九州の仕事を続けるのですけれど、実は賞をたくさん取ったからではなく売上が上がったからJR九州が水戸岡さんを採用し続けたとおっしゃっていました。
でもこの787系は本当にかっこいいです。
外側も内側もすべての面でカッコいい!
外観は今見ても最新の鉄道車両と見紛うほどの完成度
外側よりも内側のほうがこの列車の真骨頂だと思います。
社内は柔らかな間接照明により、車内は蛍光灯の明るさではなく、落ち着いたホテルのような上質な空間です。
明るい新幹線の車内と違って、くつろげるので気も休まります。
次にハットラック式荷物棚の採用
これはすごい!
自分の荷物や人の荷物が見えないだけで、車内がスッキリ広く感じられるとは驚きです。
ハットラックを利用するだけでワンランク上の列車に乗っているような錯覚に陥るから面白い。
JR九州の列車に乗ったあと新幹線に乗ると残念な気持ちになるのはその部分もあるのかな。
ほかのJRでもハットラックを採用したらいいのにと思うけれど、他のJRでは見たことがない。
新幹線のグランクラスにハットラックが採用されているくらいでしょうか
椅子も座り心地がいいし、ガラスで仕切られたセミコンパートメントもあるし、グリーン車には個室もある。
この個室がまたいいんです。
何がいいのかと言うとグループ旅行や家族旅行に最適です。
絶対に旅の思い出になると思います。
水曜どうでしょうのサイコロ5第2話でつばめの個室に乗って旅をする場面があるのですが、やりたい放題です。
水曜どうでしょうサイコロの旅5はAmazon prime Videoなどのでも見ることができます。
私も乗ったときに友人とワイワイ楽しく過ごしたのですが2時間の旅程があっという間に過ぎて、とてもいい空間でした。
この列車が本当に32年前に作られた列車なのかということが信じられません。
これ以上のサービスを提供してくれる列車が日本にあるでしょうか
いいものは古くならない!といいますが、これを超えるものが私には見当たらないので、この列車が最高と私は考えます。
あくまでも長距離特急列車部門での話です。
まぁ細部を見渡せば老朽化しては、いるのですが
787系は、いい車両です。
水戸岡デザインの特急列車の始祖なので、いい車両というのは当たり前です。
偉大なデザイナーがJR九州を変えてしまった。
私は九州から遠く離れた場所に住んでいても功績が伝わってきてJR九州のことを知るのですが
東京や大阪で新型車両が走っていても鉄オタでない私には何も伝わってきません。
でもJR九州の水戸岡デザインの車両の情報は私に伝わってきました。
JR九州の観光列車は、単なる移動以上の「人生の記憶に残る体験」を提供し続けているからなのでしょう。
鉄道会社という枠を超えた多角経営
JR九州というのはユニークな会社です。
他のJR、特に本州JRとは全く違って私鉄のような経営戦略をしています。
本州JRの東日本・東海・西日本は、東京・名古屋・大阪から鉄道でしっかり稼げるので、まさに鉄道会社と言えます。
が、JR九州は鉄道事業で稼げないので、大手私鉄と同じように不動産やホテル経営をしています。
他のJRもやっていますが、JR九州は本当に熱心にやっています。
九州はもちろんのこと、東京・京都・沖縄にホテルが有るのだから野心がある。
ホテル経営は旅客会社だからやっていておかしくないのですが
農業までやっているのは、ビックリします。
芋にピーマンまで作って、八百屋まで運営している。
八百屋の名前がまた洒落ていて「八百屋の九ちゃん」福岡市に住んでたら行きたいのですが、残念ながら愛知県住まい。
農業の極めつけは、養鶏場!
鉄道会社がどうして養鶏場で卵を生産しているの
しかも博多駅と羽田空港に直売所として店を出していて、たまごかけごはんと親子丼が食べられるという摩訶不思議な鉄道会社のたまご屋さん
私は博多駅に寄ったときには、必ず立ち寄るところです。
いつも繁盛しているのですが、回転が早いので待っていれば、すぐに順番が来ます。
名古屋にも店を出してくれないかと思うのですが、九州から離れているから無理です。
東京はJR九州が運営する飲食店の「うまや」があるから食材輸送をしているからなんだと思いますが
やっぱり東京にお店を出すというのは、成功しているという証ですね。
大阪にも「うちのたまご」があったのですが、「うまや」がなかったので採算が合わなかったのでしょうか?
たまごごはんと親子丼では輸送費がかかって元が取れなかったのでしょう。
九州に旅行に行くと大きな都市の駅には「うまや」があるので、よく寄っています。
D&S列車
- ゆふいんの森
- 或る列車
- 36ぷらす3
- かんぱち・いちろく
- 海幸山幸
- 指宿のたまて箱
- A列車で行こう
- あそぼーい
- かわせみ・やませみ
- ふたつ星
JR九州には10ものD&S列車(観光列車)が走っています。
私が乗ったのは、ゆふいんの森、36ぷらす3、海幸山幸、指宿のたまて箱、A列車で行こうの5つの列車です。
良くもこれだけ多くのD&S列車を走らせたものです。
九州の主要駅から発車していて、中々乗り潰すことができません。
早く乗り潰せるようにせっせと九州に通いたいです。
逆境を跳ね返す企業風土
JR九州は国鉄を分割民営化されて生まれた7つのJRの一つです。
JR九州は発足当時から崖っぷちな状態なのにここまで上がってくる異常企業
首都圏・大阪圏・名古屋圏などの大都市県を持っていないうえに発足当時は新幹線もない状態だったし
九州新幹線が開通しても東海道新幹線のような大金を稼げる新幹線ではない
福岡市という大都市があっても首都圏や大阪圏ほどの利用者はありません。
九州新幹線と福岡市からの収益からだけではJR九州は潰れてしまう。
そこで海のものとも山のものとも知れない水戸岡鋭治さんを列車デザインに起用した。
崖っぷちの会社と鉄道車両をデザインしたことのない工業デザイナー
JR九州の初代社長がセンスと直感だけで採用したので、初代社長の慧眼には恐れ入るのですが
本州JRだったら未知のものに手を出さなくても効率が最優先で済むで
大量輸送ができて画一的で合理的な列車という既定路線で行けば問題いい。
本州JRは、それでお客さんが乗ってくれる。
でもJR九州はお客さんを高速バスやマイカーが競争相手になるので
高速バスやマイカーよりも魅力ある価値を生み出してくれることを水戸岡デザインに託した。
それが見事に成功して、新しい特急車両は人気車両となり、D&S列車は人気観光列車となり、テレビで取り上げられて日本全国に知れることになりました。
その集大成が豪華クルーズトレインの「ななつ星in九州」ですが、経営は厳しい状況でした。
そこに30億円もかけて豪華クルーズトレインを走らせるなんて正気の沙汰ではありません。
今は成功したから何も言われていません。
私も一JR九州ファンだったので、ななつ星を作っていると知った時は、どんな列車なんだろうと簡単な気持ちでいたのですが
収益の多いJR東日本だったら豪華クルーズトレインを片手間に作ろうかという気持ちになるかも知れません。
でもJR九州にそんな余裕がないはずなのに製作にゴーサインを出してしまうJR九州は本当に先見の明があります。
ななつ星in九州は乗りたくても乗れない列車になり、その状況を見たJR東日本と西日本が豪華クルーズトレインを製作したことを見れば正しいことは証明されています。
崖っぷち経営だから攻める姿勢を貫かねばならないといえますが、JR九州は手を抜きません。
YouTubeCMの作り方もとても面白い。
幻のCM九州新幹線開業のCMは有名ですが、「流れ星新幹線」もすきです
ななつ星の7周年の動画も好きです
鉄道面でもこれだけの逆境を跳ね返しているのだから
不動産や外食産業でも色々なことをしているのでしょう。
鉄道事業がそのイメージ戦略をになっているというのは、紛れもない事実です。
ななつ星も名前の中にin九州が入っています。
36ぷらす3の36は世界で36番目の大きさの島が由来です。
JR九州はこれからも九州とともに右肩上がりで成長を続けていってほしいと思います。
